日本人が1年で1番お金を使う日

2020年2月21日 / 副主任研究員 鈴木 孝義

 突然ですが、クイズです。日本人が1年で1番お金を使う日は何月何日でしょうか?プレゼント、デート、ディナーなどのお金を使うイメージがあるクリスマス?それとも、近年テレビやSNSで話題になるハロウィン?

 その答えは、総務省統計局が毎月実施をしている家計調査の中にあります。

   図. 2019年の1世帯あたりの日別支出額(2人以上世帯)
 

 正解は1月1日、元日です。意外な結果に驚いた方もいるかもしれません。元日は自宅や実家でゆっくり過ごすイメージがありますし、近年の働き方改革により元日営業をしている小売店舗は減少をしています。

 では、何にお金を使っているのでしょうか。それは、「贈与金」です。難しい表現ですが、1月1日の贈与金と言えば、「お年玉」です。2019年1月1日の1世帯あたりの平均支出額は14,055円ですが、そのうち約半分の7,097円は贈与金という結果になっています。家計調査は、日別で様々な品目が集計をされているので、冒頭に挙げたクリスマスやハロウィンのような特定の日の品目別消費額を調べることができます。

 ビッグデータという言葉が使われ始めて数年経ちますが、消費データ(=購買データ)は一部の民間企業に留まり、一般の人々が容易にアクセスできる消費データはまだまだ少ない印象です。家計調査は標本数の少なさなど課題が指摘されていますが、消費の実態を知る上では、未だに重要なデータのひとつであると言えるのではないでしょうか。

(参考資料)家計調査(総務省統計局)