2016年度

2.外国人居住動向に対応した住宅事業に関する研究 ~外国人居住用の賃貸住宅などの整備、供給に関する考察~

主任研究員 岩場 貴司

(1)研究の目的・背景
金融、製造、建設、情報通信技術(IT)などの様々な分野で、今日グローバル化が進展している。これに伴い、在留外国人も急速に増えている。在留外国人の推移をみると、中華人民共和国をはじめとするアジア圏を中心にこの20年間で急増しており、また今後も増加が見込まれている。このような潮流の中、在留外国人に対応した住宅供給は、大きなビジネスチャンスと考えられる。
本調査研究では、東急グループによる外国人居住に対応した住宅供給(住宅事業)の方向性の抽出とこれに基づくビジネスモデルの提案を行った。

(2)研究テーマ
①エリア的な人口動態の相違点などから、現状の外国人の住宅ニーズを浮き彫りにする。
②これまでの外国人の人口動態を踏まえ、今後の外国人居住者の動向を推計し、併せて住宅需要予測を行う。
③住宅供給にヒントとなる分析結果を導き出し、そのあり方について検討、提案を行う。

(3)調査概要
①GIS(地理情報システム)分析
国勢調査データ及び住宅マーケットデータにもとづく、住宅需要と人口動態の相関関係の導出(国勢調査データ及び住宅マーケットデータとの重ね合わせから、住宅需要と人口動態の相関関係)
1)調査対象:都心部及び東急線沿線を中心としたエリアの住宅
2)調査期間:2012年1月~2016年12月
②ヒアリング調査
外国人居住における現状、外国人の居住地選好、入居前の条件と問題点、入居後の問題点 他